ED治療薬(勃起薬)の買う前に知っておきたい常識!
精力剤とED治療薬は全くの別物です。「精力剤の中にED治療薬がある」と思っている人も多いと思いますが、効果や作用など仕組の根本から違います。
ED治療薬は別名で勃起薬と言われています。医療的にいえばED治療薬が正式名称で、勃起に特化した効果があることから、世間的には勃起薬という名が浸透しています。
※夜な夜な薬局では世間的に馴染みの深い「勃起薬」という名前をよく使いますが、同じ意味なので勘違いしなようにご注意を!
今回は、そんなED治療薬について「模擬テストがあれば70点は採れる」くらい基礎知識と常識を紹介します。
中年以降の男性はお世話になる機会が増える年齢でもあるので、しっかり予習しておきましょう。
ED治療薬は3種類ある
ED治療薬の代表的な商品がバイアグラです。もはや、男なら誰でも知っている世界的にも有名なED治療薬です。
というのも、世界初のED治療薬がバイアグラで、「とんでもない薬ができた!」ってことで世界的に注目され今の知名度を獲得しているわけです。
今ではバイアグラの他にレビトラ、シアリスの3種類あります。
ED治療薬 | バイアグラ |
レビトラ | |
シアリス |
「3種類も必要ある?」と思いますが、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。
この特徴をフルに活かすことで、様々な人にストレス無く勃起の悩みを解決できるってわけなんです。
それでは3つのED治療薬について簡単に歴史を説明しましょう。
バイアグラは老舗のED治療薬
言わずと知れた、ED治療薬で最も知名度がある商品。1998年にアメリカで販売され、その1年後の1999年に日本でも発売されるようになりました。
開発&販売はアメリカの「ファイザー」という会社。
もともとは狭心症の治療薬として開発が進められていたんですが、その途中に「勃起効果がある!」ってことが発覚して狭心症の治療薬から勃起不全の治療薬にシフトしたという「棚から牡丹餅な薬」なんです
ED治療薬第1号とあって、今でも愛用者が1番多いED治療薬です。
レビトラはドイツ医学の結晶
バイアグラの次に開発されたのがレビトラです。2003年にドイツの製薬会社「バイエル社」によって販売され、その1年後に日本でも認可されて販売されるようになりました。
当時、レビトラはCMでも流れていたようです。(管理人は覚えていませんが…)
流れとしてはバイアグラと似ていますね!
ED治療薬業界ではバイアグラの一人勝ち状態でしたが、中には不満も抱いてた人もいて、そのバイアグラの欠点を解消した形で登場したのがレビトラになります。
シアリスは現在最新のED治療薬
シアリスもレビトラと同じく2003年に開発されたED治療薬です。アメリカの「イーライリリー社」という製薬会社から販売されましたが、日本で認可が降りたのは2007年です。
開発された時期はレビトラとほぼ同じでしたが、日本ではレビトラの方が早く認可され、使われるようになったので、日本で今1番新しい治療薬といえばシアリスになります。
もちろん、シアリスにも他治療薬にはない特徴があり、日本人に愛されやすい特徴だと言われています
発売から日は浅いですが、勢いがあるED治療薬です。
ED治療薬3種の効果と特徴
ED治療薬は「勃起を促す薬」ですが、そんな同じ薬が3種も存在しているのはちゃんと意味があります。
以下は簡易の比較表になります。
バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
---|---|---|---|
イメージ | |||
成分 | シルデナフィルクエン酸塩 | 塩酸バルデナフィル水和物 | タダラフィル |
即効性 | ○ | ◎ | △ |
持続時間 | ○ | ○ | ◎ |
安全性 | ○ | △ | ◎ |
※即効性は服用後効果が現れるまでの速さ。持続時間は作用が続く期間。安全性は副作用の出現の有無や強弱。
それでは、3種の特徴・特性を詳しく紹介していく前に、簡単にED治療薬の効果の仕組みを紹介しましょう。
ED治療薬が勃起に作用する仕組み
バイアグラ、レビトラ、シアリスにはそれぞれ有効成分が違いますが、勃起に対して作用する仕組みはどれも同じになります。
勃起の仕組みを用いて説明すると、
男が勃起するには「勃起を開始させる物質(cGMP)」と「勃起を終了させる物質(PDE5)」2つの物質が必要になります。
勃起が萎えたり、中折れしたりしてしまうのは、勃起している時にPDE5という物質が体内で増えるから。
ED治療薬はこのPDE5をやっつける働きをしてくれる成分によって勃起力を促しています。
プラス(+)を与えるというより、マイナス(-)を消すというニュアンスです。
ちなみに、各ED治療薬は有効成分が違いますが、この理屈は全ての共通しています。
ただ、成分が違うことにより「効果が現れるまでの時間(即効性)」「効果が持続する時間(持続力)」「体質や状況による効果の現れ方」が変わってくるんです。
バイアグラの効果は”オールラウンド”
レビトラやシアリスなどはバイアグラの後に販売されたED治療薬で、バイアグラのデメリットを解消することで開発され販売されました。そういった経緯もあって、バイアグラにはコレと言った特徴はありません。
強いて言うならオールラウンドなED治療薬。
バイアグラ以外のED治療薬はバイアグラを基準にして、「不満の声を拾い上げて」開発されているため目立った特徴を持っています。
しかし、今でもED治療薬で1番愛用者が多いのはバイアグラです。
そのため、服用者のサンプルも多く、バイアグラ服用時の事例が多く存在しているので安心して飲めるのは特徴と言えるかもしれませんね。
また、バイアグラは他のED治療薬よりも歴史が長いので、色々な研究情報があるのもメリットだと言えます。
ポイントバイアグラの有効成分であるシルデナフィルクエン酸塩は水に溶けにくい性質を持っています。また、体内の血液に溶け出すスピードもそれほど早くありません。
つまり、PDE5を阻害して効果が発揮されるまでそれほど早くないということになります。
しかし、シルデナフィルクエン酸塩は溶け込んだ時の吸収率が最も高いので、これで水や血液に溶けにくい性質を補っているんです。
レビトラの効果の特徴は”即効性”
レビトラの最大の特徴は即効性です。
バイアグラよりも見ずに溶けやすい性質なため、服用してから効き始めるまでの時間が短縮されます。これによってバイアグラより早く勃起効果が現れます。
「飲んですぐ効く」という特徴から急な性行為の時でも扱いやすいことで多くの男に支持されています。
また、バイアグラは空腹時に服用しないと効果が薄かったり、効き目が遅かったりするデメリットがありました。
レビトラはこういった食事による影響も軽減されています。
これによって「空腹時の飲まなければいけない」というルールがなくなるので、その日のライフスタイルを気にせずに過ごせるのはレビトラの特徴です。
とは言っても、レビトラも空腹時の方が効果が最大限に発揮されることはお忘れなく。
ポイント
レビトラの有効成分「塩酸バルデナフィル水和物」は水にとても溶けやすい性質を持っていて、血液に溶け出すスピードも3種の中で最も早い特徴を持っています。
でも、実は吸収率が最も低い成分なんです。
つまり、血液中に溶けやすいがそこから吸収されるまでには時間がかかってしまうという特性があります。しかし、これを補うほどPDE5を阻害する力を持っています。
その結果、トータルすると最も早く強くPDE5を阻害する作用があるので、服用してからの効き目が早いんです。
シアリスの効果の特徴は”持続時間”
シアリスの1番の特徴は効果の持続時間です。
バイアグラやレビトラは服用して効果が持続する時間は約5時間ですが、シアリスは約24時間も効果が持続されます。
約5倍もの持続時間もあるので、朝一に服用すればその日は薬が作用し続けてくれているわけです。
効果が現れるまでは、バイアグラやレビトラほど早くないので、急な場合には扱いずらいですが、ジワジワと効果が現れて、長く効果が持続する性質は副作用のリスクを軽減せることに繋がります。
シアリス以外のED治療薬の副作用を感じる割合は90%くらいと言われ、10人に9人は何らかの副作用が現れる計算になります。
シアリスの場合は、約30%なので副作用を感じる人が極端に低くなります。
副作用と言っても顔のほとりや目の充血などの軽いものなので、「慣れれば別に気にならない」という人もいますが、副作用が強く現れる人や軽い副作用にすらストレスと感じる人にとってはシアリスは有り難い存在です。
ポイント
シアリスの有効成分「タダラフィル」は水にほとんど溶けず、血液にも溶けこみにくい性質があります。吸収率はシルデナフィルクエン酸塩に次いで2番目に早いんですが、あまりにも溶けにくいために作用するまで時間がかかります。
また、PDE5を阻害する力の最も弱いんです。
しかし、血液中に溶け込んでしまうと、なかなか分解されない特性を持っていて、これが効果の持続時間に繋がります。
どのED治療薬の成分もPDE5だけをピンポイントで攻撃できず、伴ってPDE1、PDE6、PDE9、PDE11といったような似た大切な物質も阻害してしまいます。
この流れ弾が原因となり副作用が現れるわけですが、タダラフィルはその威力が弱いため副作用症状が現れにくくなっています。
管理人はED治療薬の使用経験はありませんが、3種のメリットとデメリットを踏まえて考えると「もし、自分が使用するならシアリス一択」と思います。
その理由は以下のページで語っています。
3大勃起薬(ED治療薬)であるバイアグラ、シアリス、レビトラについて、管理人の独自リサーチと経験からナンバーワンを決めてみました。
服用者の90%が体験する副作用(リスク)
前述していますが、「ED治療薬は90%の人に副作用が現れる」とされていて、薬としては副作用率が高い部類になります。しかし、その副作用のほとんどが軽度なので、数字ほどリスクが伴う薬というわけではありません。
シアリスはこの副作用率が低く、「安心して服用できるED治療薬」としては頭一つ抜けていますが、副作用は個人の体質によっても大きく異なりなるので、一概に安全・安心とは言えません。
そんな医薬品を服用する上で必ず付きまとってくる副作用についてもしっかり把握しておきましょう。
代表的な副作用の症状
ED治療薬の代表的な副作用症状が「顔のほてり」と「目の充血」です。
ED治療薬には血管を拡張する作用があるので、お酒を飲んだ時と似た状況になることから、ホロ酔いの時に起こる症状が現れるんです。
他にもめまい、胃痛、消化不良、鼻水、鼻づまり、動悸、視覚異常といった様々な症状が現れる声もあります。
出現率 | 副作用症状 |
高い | ほてり、潮紅、目の充血、頭痛 |
やや高い | 動機、胸焼け、めまい、筋肉痛、関節痛、発疹、鼻炎 |
低い | 高血圧、不整脈、嘔吐、胃不快感、喘息 |
※これはバイアグラのみの副作用症状と出現率になります。
出現率を高低で表現していますが、基準は「高い(1%以上)」「やや高い(1~0.1%未満)」「低い(0.1%未満)」なので、「高い」以外はほぼ稀に現れる症状になります。
副作用は個人差が大きい
どのED治療薬にも副作用はありますが、人によって副作用の症状は様々です。また、人によっては「バイアグラは副作用を感じないけど、レビトラは副作用を感じる」といった、個人差もあります。
また、シアリスは数値的には副作用の出現が低いわけですが、人によってはシアリスが1番副作用がキツいという人も存在します。
これは効果(効き方)にも同じことが言えることですが、体質には個人差があるので、それによって副作用も効果も大きく変わってくることを覚えておきましょう。
副作用が現れる時間と期間
これら副作用はED治療薬が効き始めると同時に現れて、効き目がきれていくと同時に和らいでいきます。
つまり、効果が効いている最中は副作用として高確率でつきまとうということになります。
そのため、性行為中に副作用が原因で「集中できない」「楽しめない」「逆にストレス」といった意見もあります。
軽い症状だとしても、長く続くと鬱陶しく感じるのも無理はないでしょう。
ED治療薬の入手方法と購入場所
ED治療薬を購入する上で(手に入れる上で)困惑している人も多いと思います。1番の理由は「病院で診察を受けるのが恥ずかしいから」だと思います。悩みの性質上、堂々と病気扱いで診察を受けるのには抵抗を感じます。
最近では「ネット通販で購入できる」という選択肢がさらに心を動かしてしまいます。
できることなら「誰にもバレずに」かつ「買いに行く手間も省ける」ネット通販の方が良いのは確かです。しかし、ED治療薬をネット通販で買うことに対して少し「不安」もあるのも事実。
そこで正しいED治療薬の入手方法について詳しく紹介したいと思います。
正式な購入方法は病院での処方
今の時代、医薬品を購入する方法は3つあります。
- 病院で処方してもらい購入する。
- 薬局やドラッグストアなどの店舗で購入する。
- 医薬品のネット通販サイトで購入する。
この中で国が認めている方法は「病院で処方してもらう」のみ。
つまり、日本でED治療薬を正式に手に入れるには病院を受診し、医師から薬が必要と診断され、処方される以外ありません。
ちなみに、友人や知人から貰えば入手できますが、基本的に処方薬を貰うのは法的にアウトになります。
薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。ただし、医薬品の製造業者又は輸入販売業者が、その製造し、又は輸入した医薬品を、薬局開設者又は医薬品の製造業者若しくは販売業者に販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列するときは、この限りでない。
引用:(医薬品の販売業の許可の種類)第二五条|医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律,(旧)薬事法,(略)医薬品医療機器等法
胸を張ってED治療薬を使うなら病院で一度診察されましょう。というよりも、専門医に診てもらえるわけですから、これ以上ないアドバイスを貰えますよ。
ネット通販でも購入はできる
ED治療薬は処方薬としてでしから入手できないと説明しましたが、個人輸入によって海外のED治療薬の購入は問題ありません。(上記で紹介した薬事法でも輸入業者による販売はOKとされています。)
なので、ネット通販でED治療薬は購入できます。ただし、日本で正式に処方される商品種類ではありません。
通販サイトだと、あたかも日本で運営するサイトが在庫を抱えて、ユーザーへ販売しているように見えますが、実際は海外からの個人輸入手続を代行しているだけなんです。
また、原則的に海外の医薬品を服用して問題が起こっても国(日本)の保証はないので覚えておきましょう。
- 海外規格のED治療薬でも全然OK
- 万が一、服用後トラブルあっても自己責任OK
という人はネット通販の方が誰にもバレずに手軽に購入できます。
市販(薬局やドラッグストア)で買えない理由
ED治療薬は薬局やドラッグストアなどでは販売されていません。
薬局やドラッグストアでED治療薬を探し歩きまわっている人は、無駄な努力なのでやめましょう。ちなみに、アメリカでも薬局でED治療薬は購入できないルールになっています。
「風邪薬や頭痛薬などの医薬品は薬局で購入できるのに、なぜ同じED治療薬は販売すらされていないのか?」と疑問に思う人も少なくないと思います。
医薬品はOTC医薬品と医療用医薬品の2種類があります。これが薬局で買える医薬品なのか買えない医薬品なのかの別れ道になります。
- OTC医薬品
- OTC医薬品とはOver The Counter(オーバー・ザ・カウンター)の略で、直訳するとカウンター越しに買える医薬品ということです。別名で一般用医薬品とも呼ばれています。
- 医療用医薬品
- 医者が患者の診断を基に処方し、その処方箋を基に薬剤師が調剤して販売される医薬品。別名で処方薬とも呼ばれています。
つまり、ED治療薬は医療用医薬品とされているから、薬局などでは買えないんです。処方箋さえあれば薬局でもED治療薬を購入することはできますよ。(処方箋を受け付けている店舗に限りますが…)
医療用医薬品はOTC医薬品よりも効果が高く、逆に言えば副作用のリスクも高いということだから、医師の判断と指導がなければ一般人には買わせないんです。
ちなみに、医療用薬品がOTC医薬品に認定されることもあります。これをスイッチOTCと言うんですが、最近で言うと「ロキソニン」がその代表例です。
Twitterなんかでも「ロキソニンが処方箋無しで買えるようになったー!」とよくつぶやかれてましたが、あれはロキソニンがスイッチOTCしたってことです。
お。
ロキソニンの湿布、ついにOTCキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!とはいっても、OTCって梱包が無駄に頑丈でなんかもったいないというか、無駄と言うか。調剤薬局向けは簡易包装なのに… https://t.co/sSrmOsdu5q
? てらさん。@引越完了 (@izy01106) 2016年8月22日
最近だと、ロキソニンのシップもOTC化されたみたいです。こんな感じに医療用医薬品でも安全性が確立されれば市販でも購入できるんです。
バイアグラなどのED治療薬も安全性が確率され、「一般人でも扱える」と認定されればOTC化され市販でも手軽に買えるようになりますが、その辺ユルユルなアメリカですら、OTC化されていないので見込みは低いと思います。
海外ED治療薬の個人輸入には注意しましょう!
ネットによる個人輸入代行サービスにおかげで、海外のED治療薬を通販購入できるようになり、利用者がとても増えていますが、偽物や違法物も横行している問題もあります。
これはED治療薬に限らず、様々な医薬品で問題視されていて、厚生労働省もHPで呼びかけています。(医薬品等を海外から購入しようとされる方へ)
日本であろうが海外であろうが、ED治療薬を作っている会社は共通しているので、ネット通販で販売されている全てのED治療薬が偽物というわけではなりません。しかし、「輸入」が絡んでいるだけに、悪徳業者・詐欺業者が介入して偽物を販売しているケースも多くなります。
「偽バイアグラ」という言葉が浸透しているように、今でも横行している問題で、ネット通販で購入する際には十分に警戒しておきましょう。
何度も言いますが、日本で正規のED治療薬を手に入れる為の正規ルートは「病院で医師から処方してもらう」のみです。
安全性を考えるなら、少し面倒ではありますが、きちんと病院に行って診断してもらい医師の指導のもとでED治療薬を購入するようにしましょう。