強精剤の買う前に知っておきたい常識!
強精剤は、男性ホルモン(性ホルモン)を直接体内に取り入れて精力(性欲)や勃起を促進するための薬です。
だから、強精剤には男性ホルモンを上昇させる成分が配合されているのではなく、男性ホルモンそのものが配合されています。
男性ホルモンが精力低下の原因・勃起力低下の根源であるなら、「男性ホルモンを直接外部から取り入れればいいじゃん」という発想が強精剤になります。
精力の源である男性ホルモンが体内で増えるわけだから、精力アップに繋がり、勃起力が高まり、射精時の快感といったように男の性の悩みに対して多くのメリットがあります。
かなりスマートな考え方で、理にかなっていますが、人間はそんな単純な作りになっていないので、強精剤にも問題はあります。
本来、男性ホルモンは人間の身体(睾丸など)で分泌されるものですが、生殖器官の衰えや老化によって20代30代の頃のような量を分泌できなくなります。
つまり、男性ホルモンは自分の身体で作るもので、強精剤で補うような仕組みではないんです。
強精剤のリスクや問題点のポイントはココにあるんです。
それでは、強精剤を使用する前に絶対に知って起きた”常識”を紹介していきます。
強精剤は男性ホルモン補充療法の1つ
男性ホルモンの量が低下した男性に有効的な治療が男性ホルモン補充療法です。
実は、強精剤はこの男性ホルモン補充療法の1つなんです。
男性ホルモン補充療法は大きく別けて3つあり、「強精剤を飲む」「強精剤を塗る」「強精剤を注射する」に別れています。
要はどうやって男性ホルモンを身体に取り込むかっていう違いで、この方法が違うと効果やリスクが大きく変わってきます。
1.男性ホルモンを飲む
服用して取り入れる内服薬タイプは、最もスタンダードと思いますが、男性ホルモン補充に関して言えば飲む強精剤はほとんど使用されません。
薬局やドラッグストアでは「強精剤といえば錠剤」と言えるほど主流で種類も豊富ですが、病院で行われるホルモン補充療法では「吸収が非効率」という特性からほとんど使われません。
しかし、「気軽に購入、手軽に服用」できるメリットもあるので、自宅で飲める強精剤としては最も人気です。
2.男性ホルモンを塗る
意外に思えますが、男性ホルモン補充では塗る(湿布)タイプの使用率は高いです。また、「貼るタイプ」と「塗るタイプ」の2つに別けれます。
男性ホルモンの特性上、低リスクかつナチュラルに摂取できるため、効率的な方法として病院治療、市販薬どちらでも用いられています。
吸収率という面では内服薬よりも外用薬が高いです。
3.男性ホルモンを注射する
注射による男性ホルモン補充は、男性ホルモン量の低下が著しく、それにより症状が現れている場合です。そのため、注射に男性ホルモン補充は病院でしか行なえません。
即効性が高い分、副作用リスクが高いというデメリットもあって、医師の判断と管理なしでは不可能と言えるでしょう。
これだけ聞けば、注射による摂取する方法は内服薬・外用薬とは別格なのがわかると思います。
自宅の強精剤は「飲む」or「塗る」の2択
摂取方法 | 市販薬 | 病院治療 |
内服薬 | ◎ | △ |
外服薬 | ○ | ○ |
注射器 | × | ◎ |
一般的に強精剤と言われているものは「飲むタイプ(錠剤系)」か「塗るタイプ(軟膏系)」の2択になります。
薬局や通販購入し、自宅で使えるのもこのどちらかです。
これまでの説明だと、注射による摂取だけが高リスクという風なイメージですが、内服薬も外用薬も医薬品レベルで、医師のアドバイスのもとで服用しなければなりません。
自宅で強精剤は飲むタイプと塗るタイプの2つですが、精力剤や滋養強壮剤と比べれば、かなりのリスクがある方法ということは把握しておきましょう。
強精剤の効果は「精力増強」
強精剤は男性ホルモンを直接身体へ取り入れるので、男性ホルモン量が増加します。
性欲や興奮は男性ホルモンとの反復によって大きく膨れ上がり、それを男性器に伝えることで強い勃起に反映されます。
この仕組みから、強精剤は精力増強に働きかけ、根本的な部分からED治療にも繋がります。
直接的な勃起効果はない
強精剤とED治療薬は同じ「男性の夜の悩みを解消する医薬品」ですが、その効果は全く違います。
精力剤は男性ホルモンを増加させ、精力増強を経由して勃起効果へと繋げます。ED治療薬は精力増強は無視し、勃起効果だけを与える働きをします。
強精剤は勃起力アップに精力や性欲というクッションを1つ挟みます。直接作用しない分、効果も即効性もED治療薬には到底及びません。
医薬品 | 効果・効能 |
強精剤 | 精力、性欲、性的興奮 |
ED治療薬 | 勃起力、持続力、硬度 |
同じ医薬品レベルとは言っても、作用のメカニズムが違うと効果は大きく違います。両者の特徴を理解して、自分の悩みにマッチした最適な方を医師のアドバイスの元選択しましょう。
勃起薬(ED治療薬)を使用する前に知っておきたい、勃起薬の効果・副作用・価格・特徴など詳しくまとめてみました。
勃起だけイマイチ君には効果なし
例えば、男性ホルモンは十分に分泌されているけど、勃起イマイチというパターン。
この場合、どれだけ服用したとしても勃起力は高まりません。だって、男性ホルモンの量に何の問題もないわけですから!
男性ホルモンとは違う理由で勃起力が低下しているのに、強精剤を飲んだって効果がないのは当たり前です。
こういったように自分の精力・勃起が低下している原因がわからない状態で、強精剤を飲んだとしても副作用リスクを取るだけで、ハイリスク・ノーリターンなだけになります。
強精剤を服用する時は必ず医師の診断で、強精剤を使って有効的なのかどうかを判断してもらってから飲み始めましょう。
強精剤の成分「テストステロン(男性ホルモン)」
強精剤の成分は冒頭でも説明したとおり男性ホルモンです。
その男性ホルモンの中でもテストストロンと呼ばれるホルモン物質を使用して作られています。
男性ホルモンはホルモン物質の総称で、男性ホルモンの95%を占めているホルモン物質がテストストロンです。
もはや、男性ホルモン=テストステロンと言っても間違いではありません。
テストステロンについては【中年オトコ必読】男性ホルモンのお話で詳しく解説しています。
テストステロンとメチルテストステロンの違い
強精剤の成分はテストステロンですが、商品の成分表を見ると「メチルテストステロン」と記載されています。(何となくテストステロンと関係している成分というのは察しがつくと思います。)
メチルテストステロンとはテストステロンをメチル化した物質で、簡単に言ってしまえば、壊れにくいように加工した状態のテストステロンです。
普通のテストステロンを直接体内に取り入れたとしても、肝臓が分解してしまうので、すぐにテストステロン自体が壊れてしまい活躍してくれないんです。
そこでメチルテストステロンにして肝臓で分解しにくい状態にして、壊れないまま体内でキープさせているんです。
内服タイプは体内の吸収時に分解されやすくなるので、メチルテストステロンを使用している場合がほとんどです。
塗るタイプの強精剤は普通のテストステロンを使っている場合もあれば、メチルテストステロンを使っている商品もあります。
塗るタイプには局所麻痺剤が含まれている!
塗るタイプの強精剤にはテストステロン(メチルテストステロン)の他に局所麻痺の成分も含まれている場合があります。
- アミノ安息香酸エチル
- プロカイン塩酸塩
- ジブカイン塩酸塩
こられ成分は皮膚の感覚を麻痺させる効果があります。
塗るタイプの強精剤の場合、テストステロンを皮膚から吸収するだけでなく、麻酔成分を含ませることで早漏を防止することもできるんです。
これは飲むタイプの強精剤にはないメリットで、「精力や勃起が低下しておきながら、いざ始まると早漏・・・」という悩みの人にはかなり使い勝手の良い強精剤なんです。
飲むタイプには精力原料(生薬)も含まれている!
強精剤の商品にもよりますが、テストステロンだけでなく精力原料(生薬)が含まれているものもあります。
- ニンジンエキス
- イカリソウエキス
- トシシエキス
など生薬の種類は商品によって様々ですが、テストステロンによって男性ホルモンを増やすだけでなく、血管拡張やストレス緩和などの役割で含まれています。
より勃起に働きかけるように生薬が配合されていますが、人によってはテストステロンだけの方が効果的な場合もあるので、こればかりは使用してみないと判断できません。
副作用が強く服用リスクが高い
強精剤とは男性ホルモンそのもの。外部から男性ホルモンそのものを服用することは大きなリスクを伴います。
特に、体が健康な男性が服用すると、逆に男性ホルモンを低下させてしまう恐れがあり、精子の生成量が減ってしまうリスクだってあるんです。
強精剤は素人が扱うにはかなり危険な薬で、絶対に医者の診断の元で服用した方がいいです。(もともと強精剤は医師や薬剤師の判断がなければ、処方されないものです。)
最近の医療では強精剤を処方されるよりもED治療薬(勃起薬)を処方される方が多くなってきているのが現実です。もちろん、診断内容によって
変わってきます。
それほど、リスクある諸刃の剣なんです。ネットで販売してある強精剤の購入はかなり危険なことだと認識しておきましょう。
管理人が知る限り安心できるのはあかひげ薬局くらいです。
副作用症状はかなり多い!
強精剤の有効成分であるテストステロンは男性のあらゆる臓器や組織の機能を保つために存在しています。
そのため、外部から強制的に取り入れることでバランスが崩れてしまうと、その副作用として、あらゆる症状が現れてしまいます。
強精剤の副作用は軽い症状から命に関わる重たい症状まで幅広くあり、こういったリスクを考慮しながら、服用することが重要になります。そんな事を素人ができるわけないので、医者の指示のもとで飲み始める以外は超高リスクなんです。
そんな強精剤で多い副作用が以下の症状・病気
- 心血管系疾患
- 脂質代謝異常
- 多血症
- 体液貯留
- 前立腺肥大症
- 前立腺がん
- 肝毒性
- 睡眠時無呼吸症候群
- 女性化乳房
- 精巣萎縮
- 男性不妊症
- うつ病(行動・気分の変化)
- うっ血性心不全
- 高血圧
この副作用ラインナップをみるだけでも、管理人はかなりゾッとしました。特に前立腺肥大症や前立腺ガンは性ホルモンを外部から取り入れる際には、かなり警戒される副作用になります。
ただし、強精剤を飲んだらすぐにコレらの副作用が絶対に発症するわけではありません。
ある程度の期間、服用するとこういったリスクがあるということになります。
男性ホルモン補充と前立腺がん
上記でピックアップした副作用リスクの中で最も怖いのが「前立腺がん」と思います。この男性ホルモンと前立腺がんの関係とても深く、何を隠そう治療の1つとして抗男性ホルモン治療を行うんです。
前立腺がん治療では身体から男性ホルモンの量を減らすんです。強精剤(ホルモン補充治療)はその逆で、体内に男性ホルモンの量を増やす治療になります。
つまり、お互いの治療方法が全く逆方向を向いているんです。
現段階でホルモン補充で「前立腺がんが0から発症」したという確固たる報告はありませんが、「潜在ガンから臨床ガンへ進行した」という報告はあります。
こういった報告から、男性ホルモンの補充は少なからず前立腺がんへ影響を与えていると考えられているんです。
しかし、最近の臨床報告だと、「男性ホルモン補充と前立腺がんは関係ない」という意見もチラホラ出てきているんです。男にとって嬉しい限りのビックニュースですが、医者の中でもまだまだ浸透していないというのが現実のようです。
少数ではあるが前立腺癌に対するテストステロン補充療法の報告が散見されはじめてきた。
引用:News Letter Vol.12 – 日本Men’s Health医学会(※10ページ目から書かれています。)
簡単に言えば、「昔は男性ホルモンが前立腺がんを進行させていると思っていたのが、そうじゃないかもしれない!」というわけですが、仮に「やっぱり昔の考えの方が正しかった」となった場合のリスクを考えると恐ろしいです。
ガッチリ確立されるまでは男性ホルモン補充と前立腺がんのリスクが切り離されることはないでしょう。
医薬品分類と比例する副作用リスク
強精剤は飲む錠剤系と塗る軟膏系に別れているわけですが、この中にもランクがあります。
簡単に言ってしまえば、ランクが高いほど効果が高いけど、その分副作用のリスクも高いということ。
よく聞く「第1類医薬品」「第2類医薬品」などが管理人が言っている「ランク」です。
このランクは強精剤に必ず記載されています。
これを見れば強精剤の効果&リスクがわかるって仕組みです。
ランク | 医薬品分類 | 効果 | 副作用リスク |
---|---|---|---|
Sランク | 要指導医薬品 | 高い×10 | 高い×10 |
Aランク | 第1類医薬品 | 高い×8 | 高い×8 |
Bランク | 指定第2類医薬品 | 高い×6 | 高い×6 |
Cランク | 第2類医薬品 | 高い×4 | 高い×4 |
Dランク | 第3類医薬品 | 高い×2 | 高い×2 |
ハッキリ言って、この中でリスクが低いと言えるものは第3類医薬品のみです。他は、服用方法を間違えたり、身体に合っていなかった場合は入院するくらいの被害があります。
また、Sランクの要指導医薬品はまだ医薬品としての認可された日が浅いことから「今後、毒薬になり得る可能性を秘めている」ということ。もはや治験と思われても仕方ないレベルですね。
要指導医薬品と第1類医薬品の場合、薬剤師がいないと販売できません。
また、要指導医薬品は通販はNGなので、店頭に行って購入するしかありません。
詳しくはコチラを参考にしてください。
強精剤と精力剤の違い
強精剤と精力剤は男性ホルモンを高めるという意味では一緒ですが、考え方の根本が違います。
強精剤は男性ホルモンを外部から取り入れるための商品で、精力剤は男性ホルモンを身体の内部で分泌させるための商品です。
- ないなら取り入れよう(強精剤)
- ないなら作ろう(精力剤)
どちらも男性ホルモンを増やすには有効的な方法ですが、管理人は根本的な部分は精力剤でしか解決できないと思います。だからこそ、強精剤は使用したことがありませんし、今後使用することもないです。
そもそも、男性ホルモンは本来、自分の体で分泌されるものです。
それを分泌量が少なくなったから強精剤で外部から取り入れるというのは、精力や勃起に関する悩みの根本的な解決にはなってません。
確かに老化によってその分泌機能が低下してしまったら、どうしようもありません。しかし、一度も分泌機能を高めようとせずに、いきなり強精剤に手をだすのは順序が違いです。
あくまでも強精剤は最終手段だと思ってた方がいいです。