滋養強壮剤の買う前に知っておきたい常識!
疲労回復や風邪気味、軽い体調不良などの時に1度はお世話になったことがある「滋養強壮剤」。風邪薬と一緒に飲むという人も多いかと思います。
一昔前までは「男のためのアイテム」ということもあって精力剤のイメージが強かったと思います。そのため、滋養強壮剤と精力剤をイコールだと思っている人も多いです。
仕組みとして大きく違うわけではないんですが、滋養強壮剤ってかなり意味合いが広いので、精力剤を兼ねている部分もあるんです。ここが「滋養強壮剤=精力剤?」と勘違いしてしまうポイントでもあります。
滋養強壮剤も精力低下・勃起力の低下に対して有効的な商品です。精力剤の違いを知り、使い別けることで夜な夜なライフにプラスに働いてくれること間違いなしです。
滋養強壮剤とは
滋養強壮とは”必要な栄養を取り入れて体の器官・機能を高め、本来あるべきの能力を引き出させる。”ことです。
滋養とは人間の身体に必要な栄養で、強壮とは身体の機能を高めること。という風に言葉を別けて考えるとわかりやすいかと思います。
そのため、滋養強壮剤は幅広い効果や効能が発揮される商品で、その中には精力増強も含まれています。
「生薬」という栄養学
滋養強壮剤に含まれている栄養素は生薬と呼ばれる漢方医学に精通するものです。
生薬(しょうやく)とは、天然に存在する薬効を持つ産物から有効成分を精製することなく体質の改善を目的として用いる薬の総称である。
つまり、滋養強壮剤は生薬を組み合わされて作られていて、その生薬の作用が身体の機能へ働きかけるんです。
生薬の原料と聞くと「植物」をイメージすると思いますが、動物や鉱物も含まれています。
有名どころの生薬が以下。
種類 | 生薬名 | 詳細 |
植物性 | ウコン(鬱金) | ショウガ科の多年生植物 |
インヨウカク(淫羊霍) | イカリソウ(碇草)という多年生植物。 | |
動物性 | ロクジョウ(鹿茸) | 鹿の角。 |
ゴオウ(牛黄) | 牛の胆のうにできた結晶。 | |
鉱物性 | タイシャセキ(代赭石) | 天然の赤鉄鉱の塊 |
セッコウ(石膏) | 硫酸カルシウムの結晶塊 |
ウコンはほとんどの人が聞いたことがあるんじゃないでしょうか。これも生薬の1つで、滋養強壮剤の栄養として頻繁に使われています。(他もかなり有名なんですけどね。)
滋養強壮剤のほとんどは医薬品に分類されている
滋養強壮剤のほとんどは医薬品に分類されています。中には医薬部外品に分類される商品もありますが、基本的に服用の際には副作用などのリスクがあることを覚えておきましょう。
一言に医薬品と言ってもその中でもいくつかの分類に別れます。主に副作用リスクの強弱によって別けられており、一番理解し易いのが「医療用医薬品(処方薬)」と「一般用医薬品」の2つだと思います。
- 医療用医薬品
- 病院や診療所で処方される医薬品。
- 一般用医薬品
- 薬局やドラッグストアで購入できる医薬品。
滋養強壮剤は全て一般用医薬品(OTC医薬品)で、この中にも服用後のリスクの違いから分類が別れています。
医薬品分類 | 販売者 | 副作用リスク | 販売方法 | ||
OTC医薬品 | 要指導医薬品 | 薬剤師 | リスク不明※ | 薬局 | |
一般用医薬品 | 第1類医薬品 | 基本的に高い | 薬局、ネット通販 | ||
第2類医薬品 | 薬剤師or登録販売者 | 比較的に高い | 薬局、ネット通販 | ||
第3類医薬品 | 薬剤師or登録販売者 | 比較的に低い | 薬局、ネット通販 |
※要指導医薬品は新しい医薬品でまだ副作用のリスクがハッキリとわかっていない状態のものです。
分類 | 商品名 |
第1類医薬品 | – |
第2類医薬品 | 養命酒、葛根湯(カッコントウ)、牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)、ゼナジンジャー(ドリンク)、ユンケルゾンネロイヤル(錠剤) |
第3類医薬品 | ツムラハイクタンD、キヨーレオピンw、リポビタンゴールド |
医薬部外品 | ユンケルローヤルD2、ゼナF0 |
滋養強壮剤はこの中の第2類医薬品と第3類医薬品がほとんどで、服用時にはそれなりのリスクを追うことになります。医薬部外品は第3類医薬品よりもリスクはより低くくなります。
このように滋養強壮剤と言っても、商品ごとに効果とリスク区分に違いがあることを覚えておきましょう。
滋養強壮剤と漢方薬はほぼ一緒
「滋養強壮剤」「漢方薬」は言葉こそ違えど、どちらも生薬を組み合わせて作られています。
明確に区別されていないので、基本的に同じものだと思って問題ないと思いますが、管理人の体感では漢方薬の中に滋養強壮剤が存在しているイメージです。
また、薬としての要素が強いのは漢方薬の方だと思います。
滋養強壮剤と名乗る商品の多くがドリンク(液体)で、栄養補給の役割が強くなっており、精力剤に近い立場にあります。
一方、漢方薬は薬として病院で処方されるケースもあるので、一般的に「薬」のイメージが強くなっています。
どちらも使用している生薬や医薬分類に大きな違いがあるわけではないので、管理人としては「どちらも同じように扱って問題ない」という結論です。
滋養強壮剤の効果
滋養強壮剤の効果や仕組みは精力剤とかなり似ています。というよりも、ほぼ一緒です。
含まれている栄養素が違う分、人によって実感は違ってきますが、理屈としては変わりありません。
精力効果は栄養補給による「臓器機能アップ」
前述しているように滋養強壮剤は内臓器官に栄養補給が役割で、これにより生殖器官の機能が活発化し、男性ホルモンの分泌量が増え精力増強に繋がります。
特に動物性の生薬(スッポン、マムシなど)の場合、生殖器官に働きかける栄養素が高いため、精力系への比重が大きいとされています。
もちろん、生薬の組み合わせやバランスによっても効果は変わりますし、服用する人の体質や状況によっても違いが現れるので、効果の強弱は個人差があります。
滋養強壮による疲労回復は性欲と勃起に◎
生薬による栄養補給は疲労回復に大きく貢献します。身体に疲労が溜まっている状態は交感神経を優位し、勃起には不利な状況になっています。
強い勃起には交感神経とは逆の立場にある副交感神経を優位にしなければならないので、滋養強壮剤は勃起に対しても有効的な働きをしてくれます。
自律神経と勃起力の詳しい内容はコチラのページで解説しています。
また、身体の疲労は脳への疲労でもあり、性欲を司る脳へのダメージ軽減にもなり、性的興奮が湧きやすい状態にも繋がります。
滋養強壮剤は性欲と勃起どちらにも効果的に有効と言えます。
滋養強壮剤と精力剤の違い
夜な夜な薬局のコンテンツを読んでくれている人だと気づいてくれたと思いますが、滋養強壮剤と精力剤の意味合いはとても似ています。
精力剤も精力や勃起に関係する生殖器官(機能)に対して有効的な栄養素を与えて、精力や勃起力のアップへ繋げる商品です。
根本的な考え方や仕組み同じですが、滋養強壮剤は身体の機能全般で、精力剤は男性機能にスポットしている点に違いがあります。
しかし、滋養強壮剤の中にも男性機能に特化している商品もあるの事実です。これを夜な夜な薬局では「漢方系精力剤」とも呼んでいます。
それでは滋養強壮剤と精力剤の違いを知った上で、滋養強壮剤について知識を含まえていきましょう。
生薬と成分による違い
基本的に精力剤は生薬ではなく、成分単体を中心として構成されています。亜鉛、アルギニン、ビタミンといった成分を組み合わせて作られているのが一般的です。
なかなか線引が難しいところですが、成分を単体で構成させる考え方は西洋医学で、生薬で構成させる考え方は東洋医学(漢方)だと言われています。
この栄養に対する根本的な考え方に違いがあります。
例えば、ウコン(鬱金)という生薬であれば、「クルクミン(ポリフェノールの1種)、カンファー、シネオー、リン、鉄、カルシウム、マグネシウム…」といった色々な単体成分が含まれています。
精力剤の考え方では、この中に有効的に働きかける成分を見つけ、その成分を抽出して構成して作りますが、滋養強壮剤ではウコンが有効的に働きかけると判断し、ウコンという原料そのものを構成して作ります。
どちらが良い悪いというわけじゃなく、考え方の違いだと思ってください。
しかし、世界的には西洋医学の方が科学的な根拠が高いので浸透しているというのが現実です。
生薬と成分の混合も精力剤が増えつつある
最近では生薬に似たマカやクラチャイダムなども組み合わされていて、生薬と成分を混合して作られている精力剤も多く販売されています。
どちらにも良いと部分、悪い部分があるので、混合させることで相乗的効果が期待でき、使用者にとっては嬉しい限りなのですが、わかりづらくなっている原因でもあります。
管理人としては、生薬と成分が混合しているのが精力剤で、生薬のみで作られているのが滋養強壮剤だと思っています。
漢方精力剤は男性機能に特化した滋養強壮剤
生薬のみで構成された男性機能に特化した滋養強壮剤は別名で漢方精力剤と呼んでいます。コレに関してはあかひげ薬局が良い例です。
あかひげ薬局は、マムシ、スッポンなどの生薬のみで作られている商品が多く販売されています。
最近だとアルギニンやシトルリンといったミネラルを混合させている商品も増えてきていますが、一昔前までの商品は完全に男性機能に特化した滋養強壮剤(漢方精力剤)と言っていいでしょう。
時代の変化というものもありますが、今では生薬のみを使った漢方精力剤を販売している専門店は少なくなってきています。